2011.10.24up
イラスト/大塚砂織

“ぷるぷるっ”のフレーズがおどる、CMやコスメ雑誌の見出し。唇や目もとがうるおうお顔は、はつらつとした若々しさが感じられ、好印象は間違いありません。自分もそうありたいな!と思う女心とは裏腹に、「秋」という季節は、夏にかいた汗やたっぷり浴びた紫外線、そして冷房などの過酷な環境に耐えてきた結果、皮膚がとても疲れている時期なのです。うっかりしているとガサガサな唇や乾燥した目もとになって、冬を向かえる前に早くも“枯れ肌”になってしまいます。だからといって、あわてて高級美容液を揃えることはありません。ひと手間かけてナチュラルなポイントケアをおこない、うるおいたっぷりな唇と目もとを手に入れましょう。みつろう・はちみつと、蜂の恩恵をたっぷりいただくレシピです。
荒れた唇のケアなら
角質層が薄く皮脂腺もほとんど無い唇は、肌以上に乾燥しやすいパーツ。乾燥の理由には季節的要因だけでなく唇をなめる癖にもあります。一瞬は唾液でうるおったように感じますが、実は大切な唇の保湿成分を奪っていることになります。こうして荒れてしまった唇には、保湿成分たっぷりのリップクリームを選んであげましょう。私は日頃は市販リップクリームを使用していますが、季節の変わり目だけは、天然の保湿・皮膚軟化作用があるみつろうとキャリアオイルでクリームを手作りし、ケアしています。「市販品を塗っても乾燥が治まらない時は、唇の粘膜を作る働きが弱っている可能性がある」、そう教えられたことがあったのです。
粘膜の荒れを鎮め柔らかくしてくれる、みつろうだけでも十分なのですが、さらに抗炎症・抗アレルギー作用に優れているジャーマン・カモミール精油や皮膚の新陳代謝を促進するネロリ精油を入れて、荒れた皮膚の再生を促します。ふだん使いはもちろん、唇にたっぷり伸ばした上にラップフィルムで覆う、簡単パックも効果的です。市販のリップはパックに適していませんが、みつろうのリップは熱でうるっと柔らかくなるのでお風呂上りのポカポカな状態で使用すればパック剤代わりになるのです。
目もとのうるおいパックはゼラチンで
食べて美肌効果のあるゼラチン(コラーゲン)を使って、目もとのうるおいパックを手作りしています。コラーゲンが成分の、プニッとしたゼリー液を含んだコットンを目もとにのせて、ぼーっとしていると、何だか幸せな気分になるものです。気持ちがアップすれば、ホルモンも活性化…(?)そんな相乗効果も期待しつつのパックはバスタイムに。ゼリー液が目もとから頬に流れてもそのまま、コットンを複数枚用意して首や肘・膝など乾燥が気になる部分をくまなくお手入れしてもいいですね。
分子構造が大きいゼラチンは肌からの吸収は期待できないという説もありますが、体験的には保湿効果はばっちり。さらに、ミネラルやアミノ酸等がたくさん含まれるので、乾燥と肌荒れを防ぐ効果のあるはちみつと、皮膚のアンチエイジングにおすすめなフランキンセンスの精油も入れて、ぷるぷる美肌が期待できるパックです。
| 【材料】 (リップクリーム) 20ccの保存容器で約1個分 |
|
|---|---|
| ホホバオイル | 15cc(大さじ1杯) |
| みつろう | 3g |
| 精油 ※ここではジャーマン・カモミール、ネロリ各1滴づつ |
2滴 |
| 【用具】 | |
| 湯せん用の鍋、耐熱容器、計量スプーン、かき混ぜるための棒、保存容器 | 適宜 |
| 【材料】 (ゼラチンパック) | |
| ゼラチン | 5g |
| 精製水 | 300ml |
| ハチミツ | 小さじ1 |
| 精油 ※ここではフランキンセンスを使用 |
2滴 |
| コットン | 8枚 |
| 【用具】 | |
| 湯を沸かす鍋、タッパー等のコットンを浸け込む容器、計量カップとスプーン | 適宜 |
<リップクリーム>
※みつろうは60~70℃で溶けます。
<ゼラチンパック>
※必ず冷蔵庫で保存し、1~2日で使いきること
学名 |
Citrus aurantium |
植物分類 |
ミカン科 |
主産地 |
モロッコ、チュニジア他 |
抽出部位 |
花部 |
抽出法 |
蒸留法または溶剤抽出法 |
主成分 |
酢酸リナリル、リナロール、ネロール、アントラニル酸メチル、リモネン、ゲラニオール |
効能 |
鎮静、緩和、皮膚弾力回復作用、収れん作用、組織再生作用 |
安全性 |
光毒性なし |
香りのタイプ: フローラル系 / 香りのノート: ミドル
学名 |
Matricaria chamomilla (和名 カミツレ) |
植物分類 |
キク科 |
主な原産国 |
イギリス、イタリア、ドイツ、フランス、モロッコ |
抽出部位 |
花部 |
抽出法 |
蒸留法 |
主成分 |
α-ビサボロール、カマズレン、セスキテルペンラクトン類他 |
効能 |
消炎、鎮静、鎮痙、駆風 |
安全性 |
光毒性なし、キク科アレルギーの人は注意すること |
香りのタイプ: フローラル系 / 香りのノート: ベース
学名 |
Boswellia carterii |
植物分類 |
カンラン科 |
主産地 |
ソマリア、エチオピア、イラン、レバノン、北アフリカ諸国、フランス |
抽出部位 |
樹皮から採取した樹脂 |
抽出法 |
蒸留法 |
主成分 |
ピネン、ボルネオール、ベルベリン、ベルベノール、オリバノール |
効能 |
鎮静、収れん、緩和、呼吸器系機能調整 |
安全性 |
光毒性なし |
香りのタイプ: バルサム系 / 香りのノート: ベース

野呂 雅代
ファッションスタイリストの仕事をするかたわら、昨年自宅でアロマトリートメントルームを開設。ヨガ歴6年。チンキ剤作りにはまって何年になるでしょうか。月桃の葉や柚子のたねも私の化粧水には欠かせない身近な材料です。

自由が丘にあるグリーンフラスコは、「緑の医学」をテーマに、日本にアロマテラピーとハーブの効用を科学的なデータも重視しながら普及させてきたことで信頼を集めるハーブショップです。

ハーブや精油は医薬品ではありません。医師から処方された薬の代わりに使ったり、治療のために使うことは避けてください。
また、妊娠中の人や重い病気の人、慢性的な病気のある人など、からだの健康状態が気になる人は、必要に応じて医療従事者に相談することをおすすめします。体質や体調、利用法などによっては、健康を損ねる可能性があります。
本コンテンツの取材協力者・編集者ならびに制作会社は、精油やハーブを使用して生じた一切の損傷、負傷、その他についての責任は負いかねます。