「生活」、「料理」。そして「心の根」。「あなたと健康」主宰 東城百合子 <前編>

世代を超えて、心を揺さぶる東城百合子の問いかけ

「心の根っこ」を見つめるということ

それは「あなたと健康」の定例講演会でのひとこまだった。演台まで進んだ東城百合子は、30代の一人の女性に声をかけた。
「あなた、昨日の話を、ここでもう一度してくれますか」。会場は、何が起きるのかと耳をそばだてている。「料理教室に参加した若い人で、感じるものがあったそうだから、ここで話してもらいたいと思います」

群馬県から上京し3日間の料理教室を受けたばかりという女性は語りだす。
「ここに来て新鮮に思えることばかりだったが、昨日の夕食では思わず涙があふれてしまった。

それは、本当に家庭のことを思っていたのではなく、幼稚園の母親たちの間でマクロビオティックが流行していて、それに乗り遅れまいという見栄でやってきた自分に気づいてしまったから」。「材料をどこも捨てずに、全てを生かす料理。その味をかみしめていたら、心の『根っこ』のところを見ないで、逃げている自分に気づいたのです」

何の飾りもない、真情そのままの言葉に会場から拍手がわき起こった。若い世代の心をここまで揺さぶる料理教室を主宰する東城百合子とは、いったいどんな人物なのだろうか。

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「あなたと健康」

1973年に東城百合子が自ら創刊した、食と生活全般の見直しによる健康づくりのための月刊誌。「あなたと健康社」が直接取り扱っている。年間購読料2,520円(2010年現在)。送料無料である。