アフリカン・フードの魅力

多様性に富んだ自然を持つ広大なアフリカの大地は、エネルギーたっぷりな食物の宝庫です。アフリカ専門の輸入商社、アフリカンスクエアーが各地から輸入しているアフリカン・フードは、ご当地を知り尽くした社員が、現地企業からの買い付けはもちろん、フェアトレード的な観点を大事にしながら、現地の生産者と共同開発、製造に関わることもある、とっておきの品ばかりです。数ある商品から、その一部をご紹介します。


稲川 義隆さん
有限会社アフリカンスクエアー
食品チーム・リーダー

稲川さんは、フランスの大学院で社会学を学んだ後、日本とは全く異なった文化をもつアフリカに惹かれ、アフリカンスクエアーに入社。食品の仕入れを担当しています。「マダガスカル・ロベール社のチョコレートは、昨年の約3倍の売れ行きです。また、ブルキナファソのドライマンゴ―も濃厚な味が好評でリピートする人が増えています。今後ほかの商品にも力を入れていく予定ですが、雑穀や食用油、ナッツやスパイスなど、まだ日本では知られていない魅力的なアフリカンフードがたくさんあります。例えば、マダガスカルの野生のコショウは、フルーティーで刺激的な独特の香りがあり、ほかのコショウとは全く違うかたちで料理のよさを引き出してくれます。こういったものが、アフリカ料理に彩りを与えたり、人々のパワーの源になっていたりするのですが、その魅力を楽しんでいただければと思っています」


活性酸素を強力に除去するルイボスティー。南アフリカでしか穫れません

病気の9割は体内の活性酸素が関わっていると医学的に証明されています。たとえば脳梗塞、心筋梗塞、癌、糖尿病などは、活性酸素以外の原因もありますが、活性酸素を減らすことで未然に防ぐ、改善することができます。また、老化が進むということは体内の活性酸素が増えるということです。つまり、しみ、しわ、頭髪の薄毛などの老化サインも活性酸素のしわざです。
健康番組などでよく話題になるルイボスには、活性酸素を抑える酵素が多く含まれています。ノンカフェインでミネラルも豊富、しかも腸内環境を整えるデトックス効果もあります。南アフリカでしか育たないという貴重なルイボス。手軽にお茶として飲むことで、強力な抗酸化物質とミネラルを摂ることができますから、これさえあれば目指せますね、「錆びない人」を。

アフリカ産ドライマンゴーの自然で濃厚な味わい

西アフリカ産のマンゴーはトロッとした食感、甘みが濃く爽やかな酸味が特徴です。無農薬、化学肥料不使用で育ったこのマンゴー、無添加、砂糖不使用でじっくり乾燥させます。 旬にとれた生で食べてもおいしすぎるくらいの完熟マンゴーをドライにするので、噛み締めるごとに自然なうまみとフレッシュ感いっぱいです。
栄養価の面からは、マンゴーは豊富なβカロチン、ビタミンを含んでいるので、美肌作りに欠かせません。また貧血予防、改善に効果がある葉酸もたっぷりです。 これからの季節、爽やかなフルーツを食べたくなりますね。ドライフルーツの凝縮した旨み、歯応えをそのまま噛みしめて味わうのもよいですが、無糖ヨーグルトに一晩漬けておくだけで、翌朝のお目覚めにフレッシュなマンゴーのプルプル食感とお味を堪能できます。

池上彰氏もテレビで解説した、エチオピア「幻の森林コーヒー」

エチオピアの国というと何を思い浮かべますか? マラソンのアベベを生んだ長距離王国でもありますね。マラソンに強いということは高地トレーニングに適してるのかなと。そうなんです。国土の多くは高地で、年間平均気温は13度。首都のアディスアベベは標高2400mにあり、国全体もとても涼しい農業国です。
あの池上彰さんもテレビで注目し、解説していますが、農産物の中でも特筆すべきはコーヒーです。コーヒーのルーツは、エチオピアにあるという説を知っていましたか?紀元6世紀頃、エチオピアの羊飼いが、赤いコーヒー豆をヤギが食べて興奮して飛び跳ねるのを見て修道僧に相談したのがきっかけで、コーヒーの飲用が始まったと言われています。 エチオピアのコーヒーは、世界最高とも称されるフルーティな香りと酸味が強いことが特徴ですが、これは深い森の中で、自然の在来種として自生するコーヒー豆ならではの力強い個性といえます。野生のマントヒヒが守る原生林の奥深くにプレミアムなコーヒー豆が、大気汚染にも農薬にも無縁で力強く育っているのです。
いっぽうで、世界中の森林面積が急激に減少している状況はエチオピアでも同様です。 昔ながらの原生林の周辺では、経済成長率世界一という勢いで「アフリカのドバイ」、「アフリカの首都」とも呼ばれるほどの都市開発が進んでおり、日本からも直行便が就航したほどです。巨大なインフラ開発が轟音とともに進むなか、太古からの森の育みは津々と続き、神秘と刺激が交差して、観光客を大いに魅了する国です。

花のように甘く香るフルーティーなカカオチョコレート

地上の最後の楽園とも呼ばれるマダガスカルは、この島に生息する動植物の約8割がマダガスカルの固有種という独特な風土を持ちます。島としては世界第4位の大きさで、海の美しさにも定評があります。 マダガスカルの名産といえば、バニラ・ビーンズですが、大変に希少価値のあるカカオ豆の生産地としても世界中から注目されています。カカオの原種と呼ばれ、花のように繊細で華やか、甘く柔かなアロマとフルーツのようなテイストを持つ、「クリオロ種」の遺伝子をマダガスカル・カカオは持ち合わせているのです。 このカカオは抗酸化力に富み、アンチエイジング効果への期待で最近とみに注目を集めています。 優良なカカオ豆に恵まれたマダガスカルでは、歴史あるチョコレート会社「ロベール社」が、欧米でも人気の本格的チョコレートをていねいに、伝統的な製法で作り続けています。


アフリカ一筋で22年。「援助よりも仕事が欲しい」という現地の声に応えてきた。
有限会社アフリカンスクエアー

フェアトレードという言葉が定着する以前から、アフリカンスクエアーは、アフリカ各国の生産者と共に歩んできた会社。現地の人びとの現金収入を生み出しながら、伝統的な技術と貴重な原材料が生かされた食品、雑貨、伝統工芸品を日本に輸入販売しています。
取引国は、アフリカ全域。東部はケニア、タンザニア、ウガンダ、エチオピア、マダガスカル、西部はマリ、ブルキナファソ、トーゴ、セネガル、ガーナ、北部はモロッコ、チュニジア、南部では、南アフリカ、ジンバブエ、ボツワナ、スワジランドへと、仕入れ専門スタッフが飛び回っているといいます。 また非営利目的で、HIV感染予防やマラリア予防効果のあるニームの植林など様々な支援活動も展開中です。