バゲットを世界文化遺産に?もちろん大賛成です。

(ロイターより引用)
「バゲットを無形文化遺産に」 フランス、ユネスコに登録申請

小麦粉、水、イースト、塩、そしてひとつまみの「サボアフェール」(ノウハウ)。これらの材料を混ぜ合わせて焼いたバゲットは、エッフェル塔と同じくらい、フランスの象徴的存在。このほど同国のパン職人の団体が、バゲットを国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産として登録申請した。※引用終わり

「バゲットを無形文化遺産に」 フランス、ユネスコに登録申請

ロイター

フランスパン職人連盟が、バゲットづくりを「社会的慣行と伝統工芸」としてユネスコの無形文化遺産に登録申請したことを伝える短い動画です。

取材を受けるパン職人は、
”気品ある食べ物であると同時に、フランス全土では約3万3000人のパン職人がおり、毎朝バゲットを焼いている。そのノウハウが認められることが重要です”

そして、コロナ感染拡大下でパン業界も経営が厳しい中、無形文化遺産として認められることで、パン屋全体はもちろん、後継者となる若いパン職人を励ます意味も期待していると語ります。

実際、バゲットを家庭で作ろうとするとなかなか難しいことがわかります。
これは”年季が必要だ”とうめき声をあげたのは筆者だけではないでしょう。

「われわれの想像力のなかには、理想的捏粉の物質的イマージュ、つまり抵抗と柔軟さの完全な綜合、受け入れる力と拒否する力のすばらしい均衡が存在しているのだ。この均衡状態が、働く手に直接活力を与えるのだが、この状態からはじめて、あまり軟らかすぎるとか、あまり硬すぎるという逆方向の批判的判断が生じるのである。この逆の方向のいきすぎの中間に、完全な捏粉があることを手が本能的に知っているともいえるだろう。」(「大地と意志の夢想」ガストン・バシュラール p89,及川馥訳 思潮社刊)

ばらばらの材料の状態、あるいは、ねばついて手にまとわりつくパン生地をパン職人は自信と確信をもって最高の状態に捏ね上げます。

「ふくらむことのすべての夢想は捏粉の夢想と連合する。それゆえ、発酵する捏粉とは三つの元素、大地、水、空気からなるひとつの物質なのである。それは第四の元素、火を待っている。こういう夢をすべて知っているひとは、パンが完全な食品であることを-
自分なりに-理解するだろう。」(同書,p97)

哲学者バシュラールだけでなく、フランスでは多くの子どもたちが作文の時間に、焼き上がったパンの香り、金色に輝く表皮の美しさを喜びに満ちて書き綴るそうです。

バゲットに栄光あれ。