2008年、はじめての酵素づくり

「酵素づくり」が気になって、実際に体験してきました

『ポタジェララ』の小澤ちひろさんから「野草の酵素づくりをたのしむ会」のお知らせをもらい、参加してきたのはこの春のこと。
会が行われた場所は、小田原郊外の自然農業の実践家が20数年間も無農薬で梅、みかん、キウイなどを栽培してきたという果樹園です。写真にある通り、果樹の下には、一面雑草に覆われています。しかし、雑草といっても、名前がわかるヨモギやスギナ、タンポポ、スイバをはじめ、どれも実にきれいな状態です。
草を手で採集しはじめると、何ともいえない匂い、香りに包まれます。
それは、人工的なアロマオイルでは決して感じられない、自然でスイートな感覚です。

雑草10キロから生命力の高い自然酵素が生まれる

野草のエネルギーをそのままいただく

野草の酵素づくりは、説明を聞くと実にシンプル。
(1)一人あたり10kgの野草をできるだけ多くの種類集める。今回はごく普通のゴミ袋に採集。
(2)採集から仕込みまで3時間以内が目安。採りたての野草のエネルギーを大切にします。
(3)草の根は採らずに、上部の比較的柔らかい部分を採るのがポイントです。

足柄の山に集結した「酵素イスト」たち

この集まりを主催してくれたのは、天然酵母パンとオーガニックメニューの店『ポタジェララ』のオーナーで、オーガニックの自然食料理教室も開いている小澤ちひろさん。そして、酵素づくりを指南してくれたのは、長年手作りの実践を重ねてこられた笠間さんです。
『ポタジェララ』の自然食料理教室に通っている皆さんを中心に、10数名の「酵素イスト」たちが足柄の山に集まりました。

◎仕込み方

とにかく鮮度の高いうちに、野草を束にして5mmから1cmくらいに切り、タルに入れていきます。ある程度の量を詰め込んだら、その上に白砂糖をまぶしながら手でひっくり返しながら混ぜます。これを繰り返すこと約10回(白砂糖10袋分)。

1週間ほどで、手作り酵素が出来上がってきます。
野草からの水分(ここに酵素がぎゅっと濃縮)は、フタをした瞬間からどんどん染み出してきます。自宅に持ち帰った頃には、上面の白砂糖がすっかり草色に染まっていました。
そして、数週間後にはいよいよ手作り酵素を味わうことに!
頃合いを見て、飲料用によく洗って乾かしたペットボトル等の容器に移してください。その際忘れてはいけない点が、酵素は発酵し続けているということです。キャップを締めすぎないよう、容器との間にガーゼを挟むなどして酵素に息をさせてあげましょう。

その気になれば、誰にでも出来る自家製酵素づくり

鮮度の高いうちに砂糖にまぶして漬込むだけ!

用意するものは次のとおりです。
●漬物タル(30l、または20lを2個)
●包丁 ●まな板 ●綿手袋
●長靴 ●雨カッパ

(主材料)野草と一緒になって発酵するための白砂糖は、酵素づくりの一方の主役。一人当たり11kg(11袋)使用します。