世田谷!から愛を込めて (第2回 ふたこビール)

二子玉川の地ビール「ふたこビール」

世田谷の商業地としては後発ながら、
勢い、スケールで他を引き離しているのが、二子玉川の街です。

新玉川線の終点で、巨大な玉川高島屋だけがやけに目立ち、
すぐに多摩川の土手が見える寂しいところでした・・・というのは数十年前の話。

今では、あのネット通販「楽天」の本社や、商業ビル「ライズ」などが立ち並び、
「スープストック・トウキョウ」もさりげなくある、トレンディなターミナル駅としての顔だちを見せています。
カフェ、ファッション雑貨のおしゃれな店も年々増え、街の香りは少し自由が丘に近くなってきたかもしれません。

この、二子玉川に地ビールがあってもいいじゃないか!
そんなひらめきから、友人たちとクラフトビールの会社を立ち上げてしまった人達がいます。
株式会社ふたこ麦麦公社の、市原尚子さん、小林結花さんの二人です。
代表の市原さんにお話しを聞きました。

第2回:世田谷産ホップ入り!二子玉川の地ビール「ふたこビール」

編集部:ふたこビールはどんなきっかけで生まれたんですか?

市原:地域の子どものサッカーチームで知り合った親同士で話しをしていたとき、みんなビールが大好きなのですが、「地ビールっていい感じに、あちらこちらで盛り上がってるけど、二子玉川にあってもいいよね」という話しが出て、「それいい!やろう、やろう」という勢いで、本当にビールをつくることになっちゃったんです。

編集部:えー、すごいノリで生まれた地ビールなんですね。というか、それで本当にできてしまうんですね。

市原:地ビールの製造会社を何ヶ所も訪れて、製法や商品化について勉強しました。
今にしてみると、まったくの初心者がビール醸造のプロの方に向かって、
よくそんなバカな質問をしたものだな、というような笑い話しばかりですね。
そうこうしていくうちに、自分たちが欲しいビールのイメージも固まってきて、
ふたこビールの製造がはじまりました。

編集部:いざ、ビールができあがってきたら、販売しなくてはいけませんね?

市原:地元のイベントでお披露目すると、とても好評であっという間になくなりました。
クラフトビールならではの、しっかりとした味わいもありますし、
ふたこビールという地元の愛着感もあって、とても反応がよいです。
都内をはじめ、地方のお店からも引き合いがあります。

編集部:楽しそうなイベントも積極的に行っていますね。

市原:二子玉川ライズなど商業施設で、ふたこビールのブランドを広めようという販売に直結したイベントと、世田谷の畑で麦やホップを栽培、収穫しようという生産者体験型のイベントをおこなっています。

編集部:3月に行われた「ふたこおでん」と「ふたこビール」のコラボ企画メニューは、とてもおいしかったですね。世田谷の農家や生産者さんとの連携が、食べる側にも楽しく感じられました。

市原:ふたこビールと共に味わっていただく「ふたこおでん」では、二子玉川にちなんだ食材にこだわりました。
二子玉川商店街で、昭和元年から手造りで豆腐を作っている須田豆腐店のがんも、世田谷で、環境と飼育法、良質なえさで育てられている、こだわりの豚。
広大な敷地でのびのびと放し飼いされ、遺伝子組み換えしていない飼料で育てられているニワトリの有精卵。
そして、“奥ふたこ”宇奈根エリアに近い喜多見“香取農園”の畑で育った野菜など、地域のみなさんとの顔の見えるつながりで作られたものです。

 

編集部:「何か一味違ったおいしさを感じるのは、素材のよさもそうですが、人のつながりの温かさのようなものが伝わってくる気がするからでしょうね。

市原:もう一つの活動として、世田谷の畑で小麦とホップを育てて収穫し、ビールの材料に投入していこう、というものがあります。
材料全てを世田谷産でまかなうことは、遠い夢だとしても、たとえ一部にでも、地域のみんなで栽培し、収穫した麦、ホップが使われたビール、これは活動自体がとても楽しいんです。
イベントのお知らせをすると、参加希望される方が続々と集まっていらっしゃるので、とてもうれしく思っています。
皆さん作業を楽しんでいかれて、作業後に飲むふたこビールの味はまた格別だとおっしゃいますね。

編集部:将来は、二子玉川に醸造所を作りたいそうですね。

市原:やはり自分たちの醸造所を、この二子玉川の地で運営したいです。訪れた人がビールをおいしく飲める店舗も計画中です。

編集部:また、畑の作業に参加しますね。お話しありがとうございました。

(第3回に続く)
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第1回:「世田谷野菜」の八百屋さん
第2回:世田谷産ホップ入り!二子玉川の地ビール「ふたこビール」
第3回:密着!世田谷野菜が店頭に並ぶまで