Chapter 01
糸から布作りまで体の中で覚えた幼少時代
家で糸を紡ぎ、衣は自分たちの手で織るのが当たり前だった
昭子さんは小さい頃、よくおばあちゃんの手伝いをした。朝早く起きて、庭の掃除をする。お昼はおばあちゃんに弁当を届けに畑に行く。おばあちゃんが糸の原料となる芭蕉を倒した日には、一緒に手分けして家へ運んで帰る。水汲み、ランプのホヤ掃除は昭子さんの仕事だった。糸から布作りまで全ておこなうおばあちゃんの作業を、見よう見まねで覚えていった。そうやって染織の仕事を、幼少のうちから、生活の中で自然と体に染み込ませるように体得していったという。