肩こりは自分でケア

人類の進化と肩こり

一説によると、多くの人が抱えている肩こりの悩みは、人類の進化の過程に深く関係しているそうです。約400万年前、人類は直立二足歩行を始めました。手を自由に使えるようになった一方で、腕は肩からぶら下がり、首や肩の骨や筋肉に負担をかけるようになったのです。しかし、肩こりになる人もいれば、ならない人もいます。まずは肩こりのメカニズムを知り、原因を取り除くことから始めましょう。

カギを握るのは血液とリンパの流れ

肩こりになるのは、「長時間パソコンに向かって仕事をしていた」、「乗り物でずっと座っていた」といった時ではないでしょうか?長時間同じ姿勢をとり続けると、血液やリンパの流れが滞り、老廃物がたまって肩こりになるのです。
また、眼を酷使すると眼の周囲の筋肉が、そして慣れない運動をするとカラダの筋肉が疲労して乳酸が生まれます。このとき血液やリンパの流れが悪いと、乳酸の排出が進まないために肩こりの一因になります。こうした理由から、血液循環を高めるハーブティーやアロマバス、オイルマッサージで血液やリンパの流れをよくすることが、肩こり対策になるのです。

ストレスも肩こりの原因?

肩こりの原因には、左記以外に「ストレス」という説もあります。心理的なストレスがカラダを緊張させ、血管を収縮、その結果、血流が悪くなります。重い荷物を持ったり、急に運動などをしていないのにも関わらず慢性的に肩こりがある人は、もしかしたらストレスのせいかもしれません。こんなときには、リラックス効果のあるハーブとアロマを使うのがおすすめです。気になるハーブとアロマは次のページでチェックしてみましょう。

オフィスでもできる、肩こり対策

ちょっとしたことから肩こりは予防できます。肩こりが気になる人は試してみては?

□適当な時間でティータイムを設定し、カラダと眼を休める。
□肩に力を入れてしばらく止まってから一気にチカラを抜く、など筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことでリラックスする。
□眼の周りをマッサージして、疲れをとる。
□ブランケットなどを用意し、肩や腰周りを冷やさないようにする。
血液の循環をよくしよう

日頃から運動をすることはもちろんのこと、ハーブとアロマの効能も利用して、血液の流れをスムーズにしていきましょう。

ハーブティー

「肩こりになりそうだな」と感じたときは、血液循環を高め、老廃物などを流すと言われているハイビスカスティーを飲みましょう。
ハイビスカスひとつまみに200mlのお湯を注いだら、3~5分間蒸らします。さらに、ビタミンCがたっぷり含まれたローズヒップをブレンドするとよりよいでしょう。
スポーツ選手も疲労回復や筋肉痛の予防のために、天然のスポーツドリンクとして飲んでいるそうです。
また、眼の疲れからくる頭痛や肩こりを感じたときはクランベリーティーを飲んでみてください。

クランベリー

アントシアニンという眼の疲れを回復してくれる成分が含まれています。毎日パソコンで眼を酷使している人に飲んでほしいハーブティーです。

・アロマバスローマンカモミールの精油を3~5滴浴槽に入れ、よくかき混ぜてから入浴します。ゆっくりとカラダを緩め、リラックスしましょう。このとき、運動不足の人はお湯の中でストレッチをしてみてください。浮力があるので普段使わない筋肉が楽に動かせます。
手首や足の痛みには、適当な大きさの洗面器にラベンダーの精油を1、2滴入れ、手浴や足浴をしてみましょう。

・オイルマッサージ就寝前にやさしくオイルマッサージをすると、より血液循環を高められます。アロマバスの後などカラダが温まっているときに行うとより効果的です。
肌になじみやすいマカデミアナッツ油9mlに新陳代謝を高める月見草油1mlを加え、ジュニパーの精油を2滴入れて、肩をマッサージします。

ジュニパー

利尿作用があり、老廃物の排出をサポート。木に似た香りが森林浴をしているかのような気分にしてくれそう

眼の疲れには湿布

眼の疲れがひどいときには左記のハーブとアロマ以外に、冷湿布や温湿布を試してみて。冷湿布はエルダーフラワーとジャーマンカモミールをひとつまみずつ熱湯200mlで抽出して冷ました液、温湿布はやや熱めのお湯にラベンダーの精油を1滴加えてよく混ぜた液を使います。これらの液でタオルを絞り、眼の部分にあてましょう。どちらも筋肉の緊張を少しずつときほぐし、眼の疲れを癒してくれることでしょう。

注)エッセンシャルオイルが直接眼に触れないように気をつけてください。