Chapter 01
本土復帰前の沖縄に一家で赴く
沖縄で健康運動を、ゼロから立ち上げる
現地教会の人たちの出迎えをうけ、沖縄での生活がはじまった。この地で、東城は意外な発見をする。沖縄には、野草も玄米も、黒砂糖もあり、無漂白の真っ黒な押し麦もあった。アメリカナイズされてしまったが、依然として伝統の食文化も残っており、薬草もごく当たり前に街で売られていたのだ。沖縄にはまだ自然の力が人々の生活の中に生きていることを知り、東城はうれしくなった。
予感どおり大豆ミルクの計画は、当事者が二の足を踏み、動かなかった。しかし、来た以上、独立独歩で、沖縄での活動を成り立たせなくてはならない。「まず行動だ!」とばかり、東城は地元の有力紙、沖縄タイムズの社屋に乗り込んだ。
新聞社の受付では商品の宣伝と勘違いされ、追い返されそうになるが、東城は「沖縄の人は大事なことを知らないで不健康になっている。本来の伝統食のよさを知らせたい」と粘りにねばって編集長にかけあい、「没にしてもらってもかまわないから」と、その場で原稿を書き始めた。いっきに書き上げた原稿は、「沖縄の食生活」と題した記事となり、2日間にわたり掲載され大きな反響を呼んだ。