漆喰を古民家の土蔵に塗ってみた。

あこがれの漆喰壁

やってみたいと以前からあこがれていた「漆喰塗り」を初体験した。昨年、リフォームの現場で、漆喰仕上げの壁を左官職人が施工しているのを見た時から、その自然な温かみのある雰囲気がすっかり気に入ってしまい「漆喰」にあこがれていた。その仕上がり、そして自分もコテをふるってやってみたい。

知人のプロジェクト「秩父の築100年古民家再生」

場所は、知人が入手して再生プロジェクトを進めている、秩父の築100年以上という古民家だ。改修箇所は多々あるが、こちらの土蔵を先行して補修を進めている。
古民家再生に憧れている人はたくさんいるが、一歩踏み出して、まさにこれから実行という人とのご縁で、初体験にあずかることができた。本当にありがたい。

土蔵の外壁を漆喰で再生

まずは外壁。DIYでも塗りやすく人気の「うまくぬれーる」を、コテで塗りつけていく。竹と縄で組んだ下地に土が分厚く塗りこんである。非常にしっかりした造りで、頼もしい下地になっている。

材料をしゃもじ型のヘラでよく練り込むと、ちょうどいい塩梅にペースト状になって、コテにのせて壁に押し当ててからもよく延びてくれる。

まだ下塗りなので、表面の仕上がりを細かく気にしないで、ぐいぐい塗り進めていける。でも、本当にこれでいいのか、うん、大丈夫そう。
セメントモルタルを流し込んで平らにする施工はやったことがあるが、外構の通路(洗い出し)だったり、土台で仕上げを気にしない場所だった。「漆喰」で上塗りの完成までイメージしながらの作業、というのは未知数。

既存の土壁にはシーラーを塗って乾燥してから漆喰の作業をしていく。材料をいい感じの柔らかさまで練り込んで、コテにのせて塗って広げていく。この繰り返しの作業が、すべて人間の手作業そのもので、なんともいえない手応え、実体感が満ちている。

熟練職人の手仕事への畏敬の念と、素人DIYのおおらかな喜びと

大工仕事よりも電動工具の出番は少ない。プリミティブな手仕事の奥深さがあるのだろう。昨年見た、建築家設計のRC造住宅のリフォーム現場では、本職の左官が施工の前日に漆喰を大型バケツで海藻由来の副材料と混ぜ、一晩寝かせてから翌日に作業に使っていたのを覚えている。クロス貼りと言われても信じてしまいそうな仕上げ、その見事な腕前には感心するしかなかった。と同時に微妙に手仕事の柔らかい質感は、その住まいをクロス貼りとは一段違った優しい光を与えていた。

とはいえ、漆喰、左官の仕上げは、素人のDIYでもオーナーさえ気に入っていれば、精度の許容範囲は広いし、とりわけ古民家再生では自由に楽しめる部分だ。

土壁づくりのワークショップも各地で行われているし、DIYの壁塗りをサポートしてくれる業者もいて、子どもと一緒に手で漆喰その他の材料を塗って楽しむ人も少なくないようだ。

気がついたら、あっという間に何時間も過ぎている。そろそろ帰りの時間が近づいてきた。オーナーさん貴重な体験をありがとう。今度は、”マイこて”を携えて、まだまだ待たれている壁を塗らせてもらおうと思います。よろしく!

 

 漆喰や古民家リノベーションに関心があって、「自分の家でもやってみたい」「プロに相談したい」という方は、リノベーション・リフォームの相談窓口、Bristlecone(ブリストルコーン)へどうぞ。