生きるには音楽が必要
カフェスローさんから、素敵なCDをご紹介いただきました。
ピアニストで作曲家の重松壮一郎さんの最新作「tsumugi」です。
1曲目、「風のゆくえ」で朝をスタートするとよい一日が始まりそうです。
抜けのよい音の粒が空間を流れていく。
「YAMBARU」は、沖縄北部の森でのインスピレーションから生まれた小品。
「みずよとわに」。この曲からインスピレーションを得た、詩人の稲尾教彦さんによる作品もライナーノーツに収められています。
「水滴のダンス」は、タイトルを見ないうちから、まるで水滴が光って転がるようだな、と感じました。
音のイメージは、やはり伝わるものです。
展開してゆき、あっという間の10分間。ライブでも人気のようです。生音でぜひ聴きたいものです。
「地球のこもりうた」。ぐっと内省的な小品。重松さんの思いがこもっています。
「黒い森 黒い鳥」。暗い森を手探りで歩いていくような、予定調和ではない進み方がよいですね。
和声はあくまでも美しく。
「生の間」。こちらも、詩が題材のようです。ヒームストラ舞さんの詩。
「tsumugi」。アルバムのタイトル曲。Weaving Lifeと英文フレーズが入るだけあって、濃密に展開する音楽です。
「森へと続く道」。最後の曲は、確信をもって穏やかに。
アルバムの前半は、朝からの時間。
後半は、夜に腰をすえて聴くとしっくりきそうな気がします。
カフェやお店のBGMにもよさそうで、こんな音楽が流れているだけで、その店のファンになる人もいるでしょう。
重松壮一郎さんは、全国でライブを年間120回近くと精力的に活動をされています。
演奏会場は、カフェや保育園だったり、病院、美術館、個人宅など等身大のスペースが多いので、
きっとリラックスして、しみじみとピアノの音に浸れるだろうと想像します。
重松壮一郎さんのホームページを見ると、演奏依頼をオープンに受け付けているようです。
(ホームページより抜粋)
楽しい時間、
激しい感動に心を震わせる時間、
本来の自分に還る時間、
無心になったり、想像力を膨らませたりする時間、
「私もがんばろう」と、明日への生きる力を得る時間、
「生きてて良かった」と、生(せい)を実感する時間。
その貴重な時間と経験は、心の中でキラキラと輝き続ける宝石のようなものとして、
一人一人の人生においていつまでも生き続けるでしょう。
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これまでにも増して、僕らには音楽が必要です。
それはきっと、イヤホンから流し込むそれではなくて、
呼吸していることを思い出せる、のびのびとして空間で
紡ぎだされる、生き生きとした音の連なりなのです。
重松壮一郎さんのライブ情報、CDのお求めはWebサイトをご覧ください
http://www.livingthings.org